＜講義＞　細胞内での物質の移動と細胞小器官

細胞が分泌をする場合、複数の物質がそれぞれ適切な濃度で含まれたものを分泌する。

核にあるＤＮＡの遺伝情報をもとにリボソームでタンパク質が作られる。
作られたタンパク質は、それぞれ小胞体を通ってゴルジ体に送られる。
ゴルジ体では、送られてきた物質をそれぞれ適切な濃度に調整する。
複数の物質を混ぜ合わせ、適切に調節された状態で分泌する。
　　

例えば、唾液を分泌する唾液腺を考えてみよう。
唾液には、複数の物質が含まれている。
アミラーゼ（デンプン分解酵素）やリゾチーム（細菌の細胞壁の分解酵素）などである。
上の図のような過程で調整された唾液が、唾液腺の袋に貯めこまれて、必要に応じて押し出され、分泌される。